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  最終回
旅の楽しみはコミュニケーション!

 旅の楽しみ

いよいよ、「お決まりのツアーから一歩抜け出すハワイ」の連載も今回が最後となります。そこで今回は「旅の楽しみ」、とりわけ「ハワイへの旅の楽しみ」というものについて考えてみたいと思います。

ハワイ旅行の楽しみとは何でしょうか。もちろん百人百様でそれぞれ期待するところや楽しみなどはさまざまであるのは疑いないところでしょう。ある人は「ショッピング命」かもしれませんし、別の人は「ビーチ命」かもしれません。あるいは過ごし方はどうあれ、「ハワイに行くことそもののが楽しいのだ、ハワイにいるだけで満足だ」という人もいるかもしれませんね。

でも、ちょっと待ってください。ハワイは無人島じゃありません。ショッピングにせよ綺麗なビーチにせよ、豪華なホテルにせよ、そこでは「人が働き、人が暮らしている」わけで、「ハワイに住む人がいてこそ今の素敵なハワイがある」のですが、私たちは、ともすると「ハワイに住み、ハワイで働く人」のことを忘れがちではないでしょうか。

ハワイへの渡航者の中でアメリカ以外の国(すなわち彼らからすれば外国)の中で、一番訪問者数が多いのは日本人であることに間違いありません。しかし、訪問者全体としては一番多いのは、当然のことながらアメリカ本土からの人なのです。実際、オアフ島ではワイキキのカラカウア通りの一帯や、マウイ島ではカアナパリ・リゾートエリアの一帯を出てしまうと日本人観光客の数は激減します。

筆者は、ハワイを形作っている地元の人々(ロコ)やメインランドからの観光客との、ちょっとしたコミュニケーションが、ハワイへの旅の楽しみのひとつなのではないかと思います。

 堅苦しく考えない

コミュニケーション、というと何か大げさに聞こえますが、国際親善使節ではないのですから、そんなに大げさに考える必要はまったくありません。ここで言うコミュニケーションとは、「人と人とのちょっとした触れ合い」程度に気軽に考えればよいでしょう。

例えば、何かの現地ツアーに参加したとしましょう。そこでガイドさんの話だけに耳を傾け、家族とだけ話していたのでは、コミュニケーションは存在しません。しかし、バスで隣に座った人、ツアーのランチで同じテーブルをともにした人、彼ら・彼女らがどこから来た人であれ、そこでちょっとした言葉を交わすことで、コミュニケーションのきっかけが始まります。

この場合、日本人同士ですとなぜか極端に表面的になり、高くて厚い壁を互いの間に築きがちで、なかなか世間話のさらに上っ面の域を脱しません。しかし、メインランドやロコの人を相手にしてみましょう。ずいぶんと反応が違うことがわかるでしょう。彼らの多くは、大抵の日本人観光客よりはるかに人なつっこくてフレンドリーだと思います。

特にハワイも含めたアメリカ人は、こうした場では堅苦しく中学英語を思い出して「How do you do?」なんてやる必要はまったくないと思います。気軽に「Hi!」と始めればよいのです。

 どこでもコミュニケーション

良し悪しは別にして、私たち日本人観光客がハワイに行ったときに一番接する機会が多いのが、レストランやショップの従業員であり、ときにはスーパーマーケットの従業員だったりします。

でも、真っ先に口を利くのは実はホノルル国際空港の入国審査官です。筆者が見ていると、どうも緊張しているせいでしょうか、ろくに挨拶もせずに聞かれたことだけに事務的にむっつりと答える人がとても多いのです。こんなときでも、さわやかに「Good morning, Sir (Ma'am)!」とにこやかに挨拶をしましょう。ときには、それだけで、審査官もにっこりと挨拶を返してくれるかもしれません。そんなとき、お互いにとても気持ちがよく、心はハワイの澄み切った青空のようになるでしょう。これがコミュニケーションの第一歩ではないでしょうか。

レストランだってショップだって、「お客様だぞ、お客様は神様だぞ!」なんて態度が見え隠れするようでは、コミュニケーションはおろか、客としてもいい客にはなれないと思います。互いの立場を尊重しあうことで、その取引もフェアなものになるでしょうし、それがコミュニケーションの始まりにつながります。

とにかく、最初の一言に慣れようじゃありませんか。朝ホテルの部屋を出るときに、廊下でハウスキーピングの人と会うかもしれませんね。そんなときでも、大抵の日本人客は無口で通り過ぎますが、一言「Good morning」と声をかけてみましょう。筆者の経験では、大抵のハウスキーピングの人は、にこやかに「Good morning!」と答えてくれます。どうです? この一言だけで、朝がとてもさわやかになると思いませんか?

あるいは廊下で他の客、とりわけメインランドや日本以外の国から来たであろう客にも、おなじように挨拶してみましょう。日本人同士だとなぜか照れくさいのは否定できませんが、アメリカ人相手に英語で「Good morning!」なら、もっと気軽に声をかけてみましょう。ひょっとしたらそこで挨拶した人と、プールで出会ってそこでまた話が始まるかもしれません。妙な期待をするのはいけませんが、自然に挨拶から始めるのが一番です。

他には、あまり他の観光客がいないよいうなところで、例えばハワイ島の溶岩樹公園といった人気の少ないところで出会った他の観光客には、敵意がないことを示す意味でも、にこやかに「Hi!」とか「Hello」とか声をかけたほうが、むしろ自然ではないでしょうか。

 英語の問題

いくらコミュニケーションは気持ちが大切だといっても、「Hi!」と「Good morning」だけでは、その後が続きません。大抵の人はここでたじろいでしまい、その結果まったく挨拶すらしなくなることが多いようですが、怖がる必要はないでしょう。

学習方法に問題があるとはいえ、日本人は少なくとも中学三年間、高校経由の大学卒業だと最低でも八年間は英語学習をしてきたわけです。日常会話の大半は中学三年間の英語の知識でことが足りるとすら言われるくらいです。英語が母国語の国民じゃないんだから、アメリカ人と同じようにしゃべれるわけがないんだ!くらいの開き直りも時には大切です。良い意味で旅の恥は掻き捨てです。学校の英語の試験じゃないのですから、間違ってもいいじゃありませんか、それよりは気持ちをこめて話しかけるほうが大切でしょう。

特にハワイの人は外国人にはとてもおおらかで、かなり無茶苦茶な英語でもがんばって聞き取って意味を理解しようと努力してくれます。その努力に甘えてばかりじゃ仕方ないですが、はじめのうちは思い切って甘えてもよいのではないでしょうか。

そして、ちょっとしたコミュニケーション、すなわちハワイの人やメインランドからの観光客との小さいけど楽しい思い出をばねに、英会話を勉強するのもいいでしょう。第一目的はTOEICのスコアアップとかではなく、「ハワイで楽しくコミュニケーションができるようになりたい!そしてハワイ滞在を楽しみたい!」でしょう。

筆者が英会話の勉強を始めたのも、実はマウイでのちょっとしたコミュニケーションからでした。筆者の旅行記サイト「旅路の部屋」の「1999/8マウイ島」を読んでいただくとわかるのですが、ウェスティン・マウイのレストランのウェイター氏のこと、そして天体観測ツアーで説明していただいたハワイ大学の先生とのコミュニケーションがきっかけでした。とりわけハワイ大学の先生と最後に交わした握手は、いまでも私の記憶に焼きついています。

どうせ、ハワイを楽しむなら、滞在中のコミュニケーションも楽しもうではありませんか。そして、ハワイ滞在をおきまりのツアーから個人手配に乗り換えて、小さなコミュニケーション、プチ・コミュニケーションも楽しみ、何倍も楽しいハワイ旅行にしようではありませんか。

個人手配も、プチ・コミュニケーションも、まずは第一歩を踏み出してみましょう。そこには、おだやかでやさしいハワイが手を広げて待っています。

(連載・完)

 
 

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